満足度★★★★
圧倒的な美
人間、人形、動物、美術、音、光、霧、それぞれの要素が拮抗して、緊張感のある美しさが表現されていました。芝居やダンスを期待していた人には拍子抜けなのかもしれませんが、舞台は総合芸術であることを強烈に感じさせる作品でした。
生き物のように動き舞台を覆い尽くす霧や、まるで自然光のように滑らかに変化する照明の「演技」が素晴らしかったです。
非常にリアルな表現なのに、逆に現実離れして見えるという不思議な印象を受けました。
音楽に関しても、激しいノイズから微かなアンビエントまで、先鋭的で刺激的でした。当日パンフを見ると音楽のスティーヴン・オマリーさん、ピーター・レーバーグさんの他にも、協力者として秋田昌美(メルツバウ)さんや、ツジコノリコさんやジム・オルークさんの名が。アヴァンギャルド音楽好きな人は必見だと思います。