満足度★★★★
詩的で幻想的な前衛劇。
影山気象台の書く作品は格調高い。あたかも明治時代の文豪がかいたような品位がある。そして言葉のリズムがとてもいい。そしてこの芝居、その文芸作品の朗読を多人数で行うというスタイルで進行する。
しかしこの朗読劇が一風変わっているのは、あえて言葉のリズムを壊し、体の バランスを壊し、その違和感のなかに生まれてくるものを見せようというつくりになっている。
やろうとしていることはとても面白い。ただ、まだ役者が、作家の求めるものを体現できるレベルに達してないのが残念。劇中に作家自ら登場するシーンがあるがとてもいい。ああ、こういうことを作家は表現したいのだとよくわかる。