ライフワーク 公演情報 ながめくらしつ「ライフワーク」の観てきた!クチコミとコメント

  • 実演鑑賞

    満足度★★★★

    「内省と解放」

     漆黒の舞台で目黒陽介がひとりパフォーマンスをする公演である。ピアノ伴奏は長年創作をともにしてきたイーガルが担当した千穐楽の回を鑑賞した。

    ネタバレBOX

     開演時間になると男(目黒陽介)がひとり舞台に寝そべって小さな弾力のある白い球と戯れはじめる。片手であげた球をもう片方の手で受けとめ、肩や頭に乗せたりしてからそれが二つ、三つと増えていって、少しずつ動きが激しくなってゆく。しかし静謐なピアノ伴奏も相まってどことなく沈鬱な面持ちに見える。

     つぎに男は舞台奥の壁に手をかけ、上の方に登っては途中で止まってまだ下りを繰り返す。そのうち壁の端に手や足、膝を掛けてぶら下がる。男は壁と遊んでいるのか、あるいは壁を越えようとしてためらっているのか。ここでも身体の躍動よりも全体を包む内省さが先行する。心の動きのようにも時事的な話題を捉えているかのようにも見える一場であった。

     10個ほどの白い輪っかのジャグリングはここまで以上の冷めた情熱を感じさせるものである。投げる輪の数は一つまた一つと増えていって、腕や首にかけては上空に投げ受け止めを繰り返していく。黒い舞台空間に一段と輪の白さが映える。

     最後は冒頭よりもひとまわり大きい球体を男が操る。ワルツの演奏に合わせたこの最終場は、溜め込んできた鬱屈を開放するかのような明るさが感じられて一番の見応えがした。

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    2025/03/11 13:25

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