満足度★★★★★
お気に入り「虚構の劇団」の第5回公演。ITと、幽霊と、妖精を合わせた話は本劇団の十八番。
「エゴ・サーチ」とはネットで自分をググることらしい。
私は同姓同名が3,4人おられました。
以上。
…なんかさびしい。
今は、就職のとき人事担当者は、まず採用者の名前でネットで検索するという。
劇中にあるように、もしかしたら自分の名を騙ったブログやプロフィールがアップされているかもしれない。
そうならないように、自分から情報を積極的にリーク、いや公開してコントロールする時代だという。
物語は、自分と同じプロフィールを持つもう一人の自分のブログを発見した、書けない新人小説家の話。
そして、彼の書く、沖縄の離島を訪れた若い女性と、木の妖精キジムナーの小説、
売れない街頭ミュージシャンと、その売り込みを請け負ったIT企業「エゴ・サーチ」の戦略、
事故現場に新しい花束を片っぱしから供えてまわっている謎の若い男などの話が並行して描かれ、
終盤で一気に収束する展開。
お気に入り「虚構の劇団」の第5回公演。
より安定し、全員が活躍した、楽しい作品でした。
鴻上さんは、IT、ネット系の新ネタに詳しくて、
ITと、幽霊と、妖精を合わせた話は本劇団の十八番。
とにかく話が面白く、役者と各キャラクターが明確に立っているのが魅力です。
過去の作品「グローブジャングル」とかとのリンクもあったりするのがファンには嬉しい。
インターネット、IT最先端を題材に、しかし、語られる
テーマは、魂だ。
「魂は永遠ではない。
すべての人の記憶から消えたとき、魂もなくなる。
逆に誰かが思い続ければ魂は不滅だ。」