実演鑑賞
満足度★★★★★
面白い、お薦め。
歴史における虚実の狭間、その埋もれた思いを巧みに掘り起こし演劇(舞台)という世界の中で紡いでいく。毎公演、販売するような豪華なパンフレットを配付してくれるが、その中に時代背景や史実そして相関図等が記されており、上演前にざっと読んでおくと更に分かり易い。勿論、公演を観るだけでも その面白さは分かる。
時代絵巻 AsHの公演は、脚本(物語)の面白さは言うまでもなく、音響・音楽、照明といった舞台技術が効果的・印象的なのが特長だろう。また本公演は、殺陣シーンの荒々しさ 躍動感の中に生き様のようなものが感じられた。美学とは また違った生命力のような荘厳さであろうか。
物語は奈良時代末期から平安時代にかけて、東北に住まう蝦夷たちの物語。その中心は、東北(日高見国)の阿弖流為と大和朝廷側の坂上田村麻呂の二人、その夫々の立場の違い 生き様そして苦悩を切々と紡ぐ。子役を使った出会いと邂逅が切ない。
(上演時間2時間20分 休憩なし)