満足度★★★
強烈な印象
エムキチビートの太田守信が「作りたいものを作る」というプロデュースユニット。あまりにも公演内容に合致しているので、こういうシリーズのためのユニット名なのかと思ったら、今回はたまたまであって、前作は違う内容の作品を上演したのだそうだ。ラチカン、拉致監禁された女性たちの物語。女優10人を集めての話題の公演なだけに、小劇場の女優マニアにはたまらない作品だろう。ふだんの小劇場より男性客の姿が目立ったし、スタッフがメイド喫茶のウェイトレスの扮装で「いらっしゃいませ、ご主人様」と出迎え、男性客も嬉しそうに後に付いて入場していた(笑)。PVをネット公開したり、会場で女優の写真物販があったり、かなりそのへんのファンを意識していたようだ。
個人的には好きな系統の作品ではないけれど、強烈な印象が残った。俳優としての仕事しか知らなかったが太田守信は作・演出家としてもなかなか手腕のある人だと思った。
狭い会場で、チラシも簡素なコピー、大道具もないシンプルな平舞台、衣裳も女優の私物だろうし、入場料はもう少し安くできたのではないかと思う(前売り2300円、当日2500円くらいが妥当に感じた)。
小劇場の常連向けなのか、役名がついているが名前で呼び合う場面はほとんどないので、知らない女優はPVで照合確認しなければならない(それでもわかりにくい人もいた)。カーテンコールで役者紹介するか、もしくは、パンフに写真を載せてほしかった。