平和によるうしろめたさの為の 公演情報 城山羊の会「平和によるうしろめたさの為の」の観てきた!クチコミとコメント

  • 実演鑑賞

    満足度★★★★

    ネタバレ

    ネタバレBOX

    城山羊の会『平和によるうしろめたさの為の』を観劇。

    あらすじ:
     W不倫の中年カップルが公園で逢瀬を楽しんでいる。そこに待ち合わせをしている若いカップルが現れるが、若い男性はW不倫の女性の元彼のようだ。そこに中年カップルの夫と妻が現れ混乱を極めるが、言い訳と言い逃れで難を逃れるも、疑心暗鬼になってしまったカップル、夫婦たちはよりを戻せるのだろうか…。

    感想:
     ここ最近の『城山羊の会』は以前とは違った作劇で観客をあっと言わせてしまう勢いがあり、そこに社会問題を含ませ一層面白くなっている。今作は初期の頃に近い、会話劇の男女関係の混乱から、誰もが予想だにしなかった展開になっていく。前作がすこぶる面白かっただけに、過去作に似た感じからか?失望感があったのは否めない(過去に12本も観ているので期待値は高いのはしょうがない)
     あり得ない偶然による偶然、更なるの偶然の展開が、ご都合主義に思えず、不自然さを感じないのが劇作家・山内ケンジの絶対的な魅力だろう。今作もその面白さが際立っていて、失望感を感じつつも、満足してしまったのだ。
    誰もがひた隠しにする男女の秘め事を物語の中心に持ってきて、登場人物たちが大いにエロを謳歌している中、観客も彼らの様になりたいと羨望の眼差しで眺めながら、いやらしい気分にさせてくれるのだ。結果、うしろめたさを感じているのは我々なのだ。
     下北沢と三鷹の劇場での公演が交互だが、三鷹の劇場だと大胆な作風になるのは間違いないようだ。
     次回作は三鷹での公演を期待しよう!

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    2024/12/12 11:32

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