マカロニ・ウェスタン・ほうれん荘 公演情報 劇団阿佐ヶ谷南南京小僧「マカロニ・ウェスタン・ほうれん荘」の観てきた!クチコミとコメント

  • 満足度★★

    ごちゃまぜとチープ感
    初見の劇団で、明石スタジオも初体験。
    「吉本新喜劇+アングラ+不条理劇+60年代大正テレビ寄席」みたいなナンセンス・ミュージカルといった趣。雰囲気も内容もともにごちゃまぜ感が強い。観ていて気恥ずかしくなる演技の連続に当惑(笑)。
    チープ感たっぷりでいまどき珍しい個性の劇団だとは思うが、好き嫌いは分かれると思う。

    ネタバレBOX

    日劇と、その跡地に建つもうすぐ閉店の有楽町西武へのレクイエムともいえる作品。
    無楽町の西部デパートが、どう見てもちっちゃな個人経営スーパー(笑)。
    閉店セールにも客がやってこないという絶望的な状況のなか、在庫ダンボールの向こうからそこに棲み着くカウボーイ姿の日劇の怪人(?)たちが現れ、日劇ウェスタンカーニバルを繰り広げるという趣向。
    言葉遊びを取り入れたギャグで単なるオチャラケではないのだが、客席は無反応で終始引き気味でシーンとしていた。はじめのほうの「夢見るシャンソン人形」は期待させたが、西部劇の話が入ってくるので、音楽部分のノリが中断される。この西部劇部分の芝居が単調で退屈してしまい、眠気に襲われ、もうだめ!と目を閉じた瞬間、あっけない終わりかたで照明がつき、明るくなった(笑)。
    想像していたよりウェスタンカーニバルの部分が少ないのが残念。マカロニウェスタンのパロディーもいまの人たちにはどれだけ通用するかは疑問で、ミュージカルに絞ったほうが楽しめた気がする。
    言葉遊びを取り入れ、単なるオチャラケではないのだが、客席は無反応で終始シーンとしていた。
    開演前、100円マッチを販売していて、レトロな異次元といった雰囲気の劇団。ご当地商店街でウケている余興を無理やり見せられたような居心地の悪さが拭えなかった。
    あちゃこ先輩(たなか智保)、店長(椿やきそば太)、トシ(雅憐)が、大林素子、瀬戸わんや、仲村トオルの共演を連想させ、そういう意味では面白かった(笑)。「たまりませんわー」のギャグを連発する伊藤昌子は唐十郎のアングラ劇に出てきそうな雰囲気で、同じ日劇でもミュージックホールのストリッパーみたいな厚化粧が強烈だった(笑)。
    わたしが高円寺に住んでいた子どものころは、ここにこういう劇場もなく、自分自身が異次元に迷い込んだような不思議さは味わえたけど。

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    2010/09/05 03:27

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