実演鑑賞
満足度★★★★
鑑賞日2024/09/29 (日) 14:00
日本の民間伝承などを題材に伝統芸能的手法を取り入れて描く短編オムニバスシリーズの最新作。
まずは前奏曲的な「幻式巴三番叟」のオリジナル音楽が「バリ島の民俗音楽」っぽいことにニヤリ。古典的な題材にそれを使い、しかも違和感がないのが面白い。
続く「幽霊滝」の滝と鳥居の表現も好き。2枚の青色の長くて薄い布を交互に上下に動かす滝はままあるものの、同様の赤い布を組み合わせて鳥居表現するのはアッパレ。「瘤取り翁」の鬼、「くさびら」の茸の表現も楽しい(茸の表現は原典の狂言に準じているとか)。
最後を飾る「黄泉比良坂」はギリシャ神話のオルフェウスを想起させる中心部分は知っていたが、そこに至るまでもけっこうあったことを初めて知る。そんなこんなで今回も面白かった。来年の題材は何だろう?