ヴィジョン 公演情報 ミームの心臓「ヴィジョン」の観てきた!クチコミとコメント

  • 満足度★★★

    早熟の才
    高校演劇で既に注目された新人劇作家ということで、早熟な才能の持ち主なのでしょう。
    私のような素人が観ても、まだ18歳でこれだけの劇を作れるのは感心します。
    パンフの裏に「文筆のお仕事なら何でもござれ」とPR文が載ってたので、劇作に限らずそちらの方面でも活躍を希望しているようですね。
    メッセージは明確なのですが、頭の良い若者にありがちな、観念論的な作りが少し感じられました。でも、まだまだこれから伸びていくことでしょう。

    ネタバレBOX

    天才少女画家(令奈)がプレッシャーから手首を切って自殺を図るが死に切れない。切ったのが絵筆を持たない左手首ということで、画家の生への未練を暗示してる。平行して、神の啓示を受けた聖少女ジャンヌ・ダルクの物語が描かれる。両者の世界が交錯して描かれ、2人の少女の生き方が重なっていく。登場人物も2つの世界で俳優が兼ねている。ジャンヌは少女のもうひとつの深層心理、夢想体験なのか。
    ジャンヌも少女も天賦の才能を持つ共通点があり、「神の言葉を聞く」才能を利用されて処刑されてしまうジャンヌの生を通して、自らのアイデンティティーを意識し、自分の描きたい絵を描いて生きていこうという明確な意志を持ち、希望の光を見出す。
    少女のアイデンティティーに目覚める過程が、私には少々わかりにくかった。
    2つの世界の場面転換がスピーディーで、ひとつの物語のように進展していく。それだけに観ていて疲れてしまい、体感時間が長く感じられた。
    一度にわめく場面、台詞が聞き取りにくい俳優もいた。看護師とアニエスの毛利悟己、天皇を名乗る男とシャルルの小池惟紀が印象に残った。
    「天皇を名乗る」精神病患者というと、鴻上尚史の「トランス」を想起したが、あれほど作りこんだキャラクターではなく、ちょっとした息抜き場面になっていた。
    自殺を思いとどまって希望を見出すというラストに、ほさかようの「遠ざかるネバーランド」との共通点も感じた。

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    2010/09/02 20:54

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  • KAEさま

    私には少し難しかったです(笑)。
    KAEさんのレビューを拝読できなくて残念。
    次回、楽しみにしてますね!

    2010/09/02 23:28

    きゃる様

    実は、私も、今日のマチネ、予約していたのですが、家に鼠が出る騒ぎがあり、今日、駆除業者が工事に来ることになり、行けなくなってしまいました。
    どんな才気に出会えるのかと楽しみにしていたのに、残念です。

    一途さんにも、観に行きますと言ったのに、申し訳なく思います。

    次回、初見できる日を楽しみにしようと思っています。

    きゃるさんの御感想で、やはり相当才能ある方だとわかり、期待を次に繋ぐことができました。
    ありがとうございます。

    2010/09/02 23:07

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