スーホの白い馬 公演情報 公益財団法人武蔵野文化事業団 吉祥寺シアター「スーホの白い馬」の観てきた!クチコミとコメント

  • 実演鑑賞

    満足度★★★

    何でチケットを買ったのか思い出せなかったが、白い馬テグ役が小玉久仁子さんだったので多分それだろう。小玉久仁子さんはデビュー当時の池畑慎之介(ピーター)とミー(ピンク・レディー)を合わせたような魅力。

    上手で二弦の馬頭琴(モリンホール)をヴァイオリンのように弓で弾くのはフルハシユミコさん。坂本龍一の『ラストエンペラー』で聴いた二胡に似た音色。その横で木目調のエレキベースを弾く竹内武氏。

    淺場万矢さんが進行役で登場、子供達を元気にいじる。お婆さんやビラを配る人などを兼ね作品の基調となる。
    主人公スーホ役は中西柚貴さん。この二人の声がのびのびと会場によく通り、子供達にも伝わりやすかっただろう。声優向き。
    羊やトノ様などユーモラスなキャラ役の村山新(あらた)氏はユースケ・サンタマリア系。

    ネタバレBOX

    空を駆けて行く白い馬を見た話をお婆さんにするスーホ。(このオープニングもノイズになるので不要)。
    狼に襲われて母を殺され、自らも大怪我を負う白い仔馬。スーホが必死に手当をして命を取り留め、テグと名付けられる。二人は最高の相棒に。
    その地の大金持ち、トノ様が跡継ぎを決める競馬のレースを開催する。スーホは夢中になるがテグは不安を感じる。今のままで充分幸せなのに。
    圧倒的な走りで優勝するテグだったがトノ様は跡継ぎの話なんか嘘で金で買い取ろうとする。拒否したスーホは暴力を振るわれる。テグはスーホを守る為に自らトノ様の物となる。だがその夜の祝賀会、来客の面前でトノ様を罵倒して矢を射られて殺される。
    死体がスーホの家の前に捨てられている。号泣するスーホ。テグの魂は自分の死体で楽器を作るよう頼む。馬頭琴となったテグの音色はいつまでもモンゴルの大草原を駆け巡る春の風となる。

    脚本・演出は小西力矢氏。狙った意図は分かるのだがどうも好きになれない。台詞が説明的すぎる。復讐はしない話なんかも嘘臭い。教条主義的過ぎる。テグが喋ったら駄目なんだ。言葉を使えない白い馬の純情に少年が涙する話なのだ。

    0

    2024/09/09 13:39

    0

    0

このページのQRコードです。

拡大