吐くほどに眠る 公演情報 ガレキの太鼓「吐くほどに眠る」の観てきた!クチコミとコメント

  • 満足度★★★★

    少し悲しい…
    ある女性の半生を、7人の女優たちが色々な役を演じて回想する物語…。皆さん素敵でした!!

    ネタバレBOX

    検察官の取り調べを受けている女性の、幼少期から事件までの半生記を回想した話。

    上手には椅子に座った本人が検察官に向かって話していて、残りの女優6人が本人や関係者を演じてその時々のエピソードを表現していました。誰が誰を演じるというのが決まっていないのが特徴でした。

    子供のころ兄との関係が濃密で、それ故、引きこもりになった兄への反発が強く、傷つけて自殺未遂までさせてしまったことがトラウマになった女性。兄は留学して立ち直るものの、会うことはなくなってしまいます。

    高校生のときにバンドを組んだ友人とも、大学に入ってもしつこいくらいの友人関係を続けます。

    ただ、彼氏が遠方の大学へ進学したときは遠距離恋愛を嫌いあっさり別れるなど、女性には身近な人とは濃密な関係を結ぶ半面、去る者は追わずの淡白さが同居しているようでした。

    本人の結婚式に帰国した兄が、実家に忘れたパスポートをホテルまで届けてくれる途中に運転事故で死亡したことを自殺だと悔やみます。そして結婚は破局。

    最終的には、高校時代の友人が妊娠して検診を受けた病院の屋上で、たまたま自殺願望者のような言動をした人に対して、止めようとして体にしがみつき、驚いて振り払おうとした人が転落してしまうという事件を起こしたのでした。

    舞台には多数の衣装が掛けられており、展開に応じてとっかえひっかえして、済んだ衣装は舞台上に捨てられます。全部使い切るのかなと思いましたがそうではありませんでした。

    友人の男性遍歴の表現はユニークでした。幾重にも重ねた衣装を脱ぎ棄てながら遍歴を表し、かと思うと、よりが戻ったときは前の衣装をもう一度着たり、捨てられた衣装をお腹に入れて妊娠を表現したりしていました。

    殺人ではなく過失致死だとは思うのですが、取り調べはまだそこまで行かず、思いつめた女性は留置場で自殺を図ろうとするところで終了。

    悲しい結末でした。

    こんなに詳しく書こうとは思っていませんでしたが、結末に至る女性の心情を考えるとこうなりました。

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    2010/08/28 08:03

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