期待度♪♪♪♪♪
最近殆ど映画を見ていないが一時年間350本程度は見ていた時期が在る。その間数年、映画館で座った席から立ちあがれなかった映画が1本だけある。シモーヌ・シニョレが出演した「これからの人生」だ。主人公は少年。恐らく見た人は多くあるまい。そして自分程大きな衝撃を受けた観客も他にはあるまい。芝居もこれ迄劇空間で観た作品はトータル3500本程度。立ち上がれなかった作品は1本だけ。Mayの作品「風の市」。現在スターフィールドになっている小屋が、未だタイニィアリスであった頃拝見。あのスペースに信じられない程多くの客が入り、閉幕の瞬間、水を打ったように観客席は静まり返った。しわぶき一つ聞こえない。その後割れるような拍手。後にも先にもこんな経験は初めてであった。今作のタイトルを拝見して思い出したことである。