なかなか失われない30年 公演情報 Aga-risk Entertainment「なかなか失われない30年」の観てきた!クチコミとコメント

  • 実演鑑賞

    満足度★★★★

    去年惜しまれつつ閉館した小劇場シアター・ミラクルがあったのは新宿歌舞伎町のカイダ第3ジャストビル4階。今作はそこをカワダビル4階と変えた。2024年4月30日、ビルを相続した男(伊藤圭太氏)が売却の手続きをする為、不動産屋を待っている。数十年、このビルの電気設備管理を担当してきた淺越岳人(あさこしたけと)氏が点検に来る。一度ブレーカーを落としたところ、部屋が暗転と共に時空間の混線に巻き込まれ、過去のその部屋の時空と重なり合ってしまうハプニングが。全く訳が判らないまま、伊藤圭太氏と淺越岳人氏はこのSF的難問にどうにか対処しなければならない。果たして不動産屋が来る2時間後までにこのトラブルを解決できるのか?

    MVPは北川竜二氏。この人のキャラ設定、台詞が最高。
    雛形羽衣(うい)さんも可愛かった。
    榎並夕起さんの長い美脚、鹿島ゆきこさん、兼行凜さんと脚でキャスティングしてるのか?と勘ぐる程。
    江益凛(えますりん)さんは相変わらず華がある。

    次の冨坂友作品は2024年7月三越劇場の『逃奔政走-嘘つきは政治家のはじまり?-』。主演鈴木保奈美さんでチケットは一万円と強気。しかも今から手配しないと即完売っぽい雰囲気。
    どちらも是非観に行って頂きたい。

    ネタバレBOX

    時間SFの最高峰は広瀬正であり、『マイナス・ゼロ』である。ロバート・A・ハインラインの『時の門』と『輪廻の蛇』も勿論リスペクトした上で。

    今作は『バック・トゥ・ザ・フューチャー PART3』を意識している感じ。北川竜二氏演ずるヤクザの親分がアーサー・C・クラークを敬愛し、SFというジャンルに心から敬意を抱いていることがとても嬉しい。

    ヤクザと風俗嬢はこの手の話の鉄板として、まさに手札であろう小劇場劇団ネタが弱かった。ここはもっとドギツく掘って爆笑させるべきポイント。自虐と自嘲でここにしかない笑いが作れた筈。

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    2024/05/02 00:05

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