ブロードウェイミュージカル「ピーターパン」 公演情報 ホリプロ「ブロードウェイミュージカル「ピーターパン」」の観てきた!クチコミとコメント

  • 満足度★★★★★

    たぶん18年振りぐらいの再感動
    初演から、折々、何十回と観た作品ですが、この20年近くは、見過ごして来ました。

    笹本玲奈さんと橋本じゅんさんを観たさに、久々行きましたが、やっぱり、こんなおばさんになっても、ワクワクするミュージカルでした。

    たぶん、昔の子ども達以上に、子ども達の心的参加度が増していました。
    児童虐待などで、悲しい運命を背負って育つ子供達が多くなった一方で、こうして、素敵な演劇体験をさせてもらえる子供達もたくさんいる、子供の格差社会の現実。

    劇中の迷子達の運命に思いを馳せながら、昔よりも、ずっと、重い気持ちで、でもどこかに希望を感じながら、楽しく観劇できて、やはり行って良かったと思いました。

    ネタバレBOX

    本家の「ピーターパン」に御無沙汰している間に、ダステイン・ホフマンのフック船長が主役の映画や、ジョーニー・デップの、「ピーターパン」の作者が主人公の映画や、空想組曲や、少年社中や、とにかく、いろんなピーターパンものを観たため、一体どれがモトのお話かわからなくなっていましたが、今回の観劇で、一番衝撃だったのは、フック船長も、ウエンデイにお母さんになってほしくて、彼女を誘拐したのだとわかったこと。

    昨日、たまたま、九州大学の、北山修氏の、セラピストになるための学生への講義をテレビで観たばかりだったせいか、誰にも、母親の存在が不可欠で、人間は母親によって、二者間の教育課程を通過しないと、うまく育たないという北山さんの言葉が、この芝居に重なり、胸が痛くなる思いでした。

    松本さんの演出は、たぶん、そういう、今の人間社会の欠落部分に、静かな投影をしているのではと感じました。

    笹本さんのピーターパンは、初めて観ましたが、とても良かったと思います。
    タイガー・リリーが、初演の頃より、印象が薄れたように思いました。
    この筋立てでは、彼女は別にあまりいる意味がないように感じたのですが、30年の間に、ずいぶん、この芝居のテイストも変容して来たのかもしれませんね。

    ウェンデイが、家に帰った後、屋根の上に、そっと様子を見に来たピーターの存在を、客席の子供達が、必死に舞台上のウエンデイに教えようと大きな声で叫ぶことに、何よりも感動してしまいました。

    孫が、5~6歳になったら、是非連れて行きたい、やはり名作中の名作です。

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    2010/07/30 18:04

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