KOTODAMA 公演情報 演劇Lab.シェノナリウム「 KOTODAMA」の観てきた!クチコミとコメント

  • 実演鑑賞

    満足度★★★

    #シェノナリウム
    #コトダマ
    コアなファンと演劇仲間に支えられた公演のようだ。Twitterで「演劇Lab.シェノナリウム」は小さな幸せを紡ぐ場所、そんな意味を込めている とある。そして会場が新宿ファンタジーホール。因みに 施設の正式名称は「新宿44(しあわせ)FANTASYタワー」で、「44」は四谷四丁目の略で、四と四を合わせるとかけて「しあわせ」と読むらしい。プロローグ公演<第0回公演>を なんてシャレた場所で上演することだろう。

    タイトル 「KOTODAMA」は<言霊>のことであり、舞台人らしい物語を紡ぐ。が、物語の雰囲気は表現されているが、描いている内容が表層的で 深みが感じられないのが残念だ。
    (本編45分 アフタートーク15分 計1時間)

    ネタバレBOX

    この会場の構造をそのまま利用したような舞台。上手に階段、下手が主な舞台で奥に白いカーテンが吊るされているだけ。全体的にオフホワイトで浮遊感がある。
    (*役名が分からないのでキャスト名で記載)

    或る劇団の公演で、脚本に死のシーンがあると それを演じた俳優が意識不明になってしまう。その意識は言霊の世界に閉じ込められ、その間、現世では意識がない状態になっている。村中友香サンは5年前に言霊の世界へ、そして今また鳥居香里サンと秋田千帆サンが…。主宰で脚本家/咲楽あさみサンは、書くことを恐れ劇団も解散しようとする。一方、言霊の世界にいる吉見碧サンは、今まで孤独な世界であったが3人の俳優がやってきたことで楽しいと。しかし3人は現実の世界へ帰りたいと願う。現実の世界で咲楽サンが生き返る脚本を書くこと、そして吉見サンが言霊の世界を消滅させようとする。台詞に込められた<生と死>という普遍的な言葉(言霊)の力をファンタジー風に描いた短編。

    設定は演劇人らしい発想で面白いが、生死の往還が単純で深みが感じられない。脚本で死のシーンがあるだけで別世界へ遊離してしまう。逆に言霊の世界に閉じ込められた観点から描いたら、この世界から脱出するためには脚本家に生き返らせるために力強い台詞を書かせる、そんな必要性が迫ってくるのだが…。

    振付は、脚本に書かれた台詞の<力>を表す、本を開くような動作。言霊を表すような指し示す動作。その分かり易い仕草は、手話を連想する。また世界観の表現であろうか、現実の世界ー咲楽サンの衣裳は黒(濃紺?)ストライプ、一方 言霊の世界ー吉見サンは白ストライプで対照的な色彩。音楽も含め 細かい工夫をしており、全体としては好印象だ。
    次回公演も楽しみにしております。

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    2023/08/06 06:12

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