「嘘でもいいから恥じらって…紅」公演無事終了しました。たくさんのお客様のご来場ありがとうございました。次回は、王子小劇場で、11月の4週目にやります!! 公演情報 サルとピストル「「嘘でもいいから恥じらって…紅」公演無事終了しました。たくさんのお客様のご来場ありがとうございました。次回は、王子小劇場で、11月の4週目にやります!!」の観てきた!クチコミとコメント

  • 満足度★★★★

    汚れなき欲望、禁断の世界、弾ける煩悩ピュアネス。(※18禁推奨)
    そこで行われている事情に大した感情を抱かないまま脳みそごと垂れ流されていく体験をした。
    理性を失い我を忘れてどっぷり浸かったという意味では、ある種のトランス状態にあったかもしれない。
    抗えない人間の性を、時間軸を巧みに回転させながらモンタージュしていく構成には壮絶な美意識が張り巡らされており、その世界に引きずり込むパワーが尋常じゃない。
    ただ観ているだけでトリップできる演劇である。一見の価値あり。

    ネタバレBOX

    かつては伝説のAV女優と呼ばれた涼子も花盛りを過ぎた今では
    仕事の依頼を待ち焦がれるほど落ちぶれて
    心に巣食う寂しさを妻子持ちの秋人との不倫関係によって紛らわしていた。

    ある日、涼子のもとに久々にハメ撮りAVの仕事の依頼が舞い込んだ。
    クライアントは盗撮に強いドラマ性を求めている監督で
    涼子がイク振りをする演技をすると
    相手の男にもっと恋する気持ちを表現するように指摘した。

    何度も繰り返しダメ出しを受けても
    『リアリティの欠ける演技』しかできない涼子はそのことに思い悩み、
    また秋人との禁断の恋に溺れる。

    そんな彼女のプライベート(素の顔)を、
    あたかも涼子の引き受けた『AVドラマのなかの1シーン』のように
    『盗撮』しているように見せかける撮影クルーの虚偽の視点がおもしろく、
    だんだん時間が経過するごとに、時系列が乱れ出し、
    カメラのレンズの先にあるものが、
    涼子のプライベートなのか、AVの仕事の一部なのか、
    やがてペッティングする相手の男もだんだん入り乱れてきて、
    白昼夢に冒されている感じが、
    ミケランジェロ・アントニオーニの欲望や砂丘を彷彿とさせる美的センスで
    ちょっと感動してしまった。

    終盤の涼子モノローグは、
    安易な快楽で自分の気持ちをごまかしてきた自身を恥じ、吐き出して、
    新しい自分に生まれ変わる、新たな一歩を踏み出したようにおもえ、
    不思議な生命力に満ちていた。

    そして権力を振りかざす監督に鬱屈した気持ちを抱き、
    理不尽なおもいをするAD田中くんが最後は監督を尊敬するまでに至る、
    魂の成長をコミカルタッチで描いたことにも恐れ入る。
    AV監督とADの田中くんの掛け合い、間合いは絶妙だった。
    冒頭のダンスも変態気質でとってもわくわくしたのでした。

    1

    2010/06/05 07:38

    0

    0

  • 今回はご来場誠にありがとうございました。
    ご挨拶の連絡が遅くなってしまいましたが、『観てきた』へのコメントもありがとうございました。今後の活動の参考にさせていただいたいと考えております。

    尚、次回の公演は11月の半ばに予定しております。次回からもコリッチにて様々にPR活動をしていきたいと思っておりますので、これからもサルとピストルをよろしくお願い致します。
    今回はありがとうございました。

                             サルとピストル制作部

    2010/06/16 19:34

このページのQRコードです。

拡大