ある馬の物語 公演情報 世田谷パブリックシアター「ある馬の物語」の観てきた!クチコミとコメント

  • 実演鑑賞

    満足度★★★★★

    コロナ初期に上演予定だった作品が上演されることになった。演出の白井晃はこの間に世界はずいぶん変わってしまったと述べている。要約すれば、この作品で扱っている大きなテーマは経済格差、人種間の偏見と差別。他者への不寛容。確かに白井の言うとおり、三年前よりそれらは顕在化して今こそ上演の好機とも言えようが、観客側もこれらの問題への受け取り方がより深刻になっている。つまり、芝居を見てる場合じゃないよ。
    舞台はびっくりするほどよく出来た音楽劇である。この国立でも、都立でもない「区立」の案配の良い劇場にふさわしいしっかりまとまった舞台である。出演者が良い。成河が主演のまだら馬を熱演し、別所の役立たずの侯爵がそれを受ける。他の出演者も皆歌えるし体もよく動く。工事現場のような作りの美術、金管四本のナマの音楽がいかにも白井らしい舞台の作りで、芸術監督が替わったことを実感させる。舞台と観客の間の緊張感もあって、隅々まで、こうでなくっちゃ、という良い芝居見物になった。しかも、チケットは一万円をかなり割る。休憩20分入りで2時間半。ほぼ満席。

    ネタバレBOX

    おすすめはちょっと生意気な中学生。きっとはまると思う。。

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    2023/07/03 14:35

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