半魚人たちの戯れ 公演情報 ダダ・センプチータ「半魚人たちの戯れ」の観てきた!クチコミとコメント

  • 実演鑑賞

    満足度★★

    バンドと、少し先の未来を想定した群像劇

    ネタバレBOX

    ある売れないバンドのボーカルとそのメンバー、そのボーカルの売れた音楽仲間、そのボーカルのバイト仲間、そのボーカルの死んだ彼女、といった人々の群像劇。死んだ彼女が遺した詩が「半魚人たちの戯れ」であり、ボーカルはそれに曲をつけて成功の兆しを見せる。
    舞台は素舞台で、地明かりの照明もそれほど作り込まれてはおらずさながら王子小劇場そのものであった。音楽が重要なモチーフとなるため音響も意識していたが工夫は見られず、スタッフワークに少々疑問が残った。
    脚本は近未来を思わせる用語が含まれている一方場面は断続的で、焦点を絞るのが難しかった。
    とはいえ自分が見たのは初日であり、展開がスムーズになれば、例えばセリフのやりとりの上では笑いが起き、それを手掛かりに見えてくる部分もあったのでは無いかとも思う。作中言及のあった再生医療や「ムーンショット目標」は現実に存在、あるいは存在しうる物だけに描き方によってはより切実に「死」の曖昧さを描けたのでは無いかとも思う。これから間違いなく「生」と「死」は揺らいでいくのだから。

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    2023/06/11 20:38

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