紛うことなき駄作と結論付けるよりほかないです。相当前の山田太一脚本「星ひとつの夜」等も観てきて改めて思ったことなのだけど、「人は一人では生きていけない、例え日陰におかれていてもそれでも必死で生き続けよう」というメッセージが強過ぎて作品のバランスが保てなくなっていることが多く見受けられます。 結果、結末に進むにつれて設定から何から全部破綻していくのがただただ恥ずかしくて、席を立ちたくてしょうがなかったです。
ネタバレBOX
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2010/05/28 12:51
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2010/05/29 02:46
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初めまして。どうやら、私より、30歳以上お若いようですのに、こんなに、何もかも、同じ思いで、この芝居をご覧になっていらしたとは、本当に、驚きました。
自分が夢遊病で、無意識に認めたコメントかしらと思うくらい、どこを引用するまでもなく、一字一句、寸分違わず、おっしゃる通りに、私も、全く同じ思いで、客席に座っていました。
大好きだった作家の、この悲しいまでの駄作を凝視することが耐え難い思いでいました。
昔から、山田さんの書きたいテーマは一貫していると思うのですが、昔の作品は、きちんと肉付けされた、等身大の登場人物を通して、語られていたのです。
でも、今は、おっしゃる通り、メッセージが強すぎてバランスを欠いている…、本当にそうですよね。この舞台の登場人物は、作者の思いの化身でしかなく、全く実体がないように思えました。
「ハグして」の台詞は、私も本当に、驚愕し、鼻白む思いでした。
せめて、「抱いて」と言う方が、まだリアル。「ハグ」という言葉を、照れで、選択したのなら、「ハグって言うの?ほら、よく外国人が街頭でやってる…」みたいなニュアンスで、あの言葉を出すべきだったと思います。
きっと、山田さんて、今の若い世代との交流がないのではと、悲しくなりました。
昔は、今のKAKUTAの桑原さんや、サスペンデッズの早船さんのような、心の琴線に振れる
たくさんの名脚本を世に送り出して下さったんですよ。
はじめゆうさんと同じ思いで、気恥ずかしくて、席を立ちたくなった、山田太一往年のファンがいたということを、お知らせしたくて、長々と書いてしまいました。失礼しました。