実演鑑賞
満足度★★★★
この「劇団壱CE A WEEK」とは劇団壱劇屋東京支部による役者の為だけの、ではなく殺陣も芝居も一切した事がない人でも参加可能なワークショップであり、「ワークショップで習ったら習ったままにせず発表する機会を設けよう」という趣旨に基づいた公演でした。
劇団と名がついてはいますがあくまで習得の成果を発揮する「1日限りの」大人の盛大なお遊びです。
趣旨を理解した上での観劇はとても感動しました。
普通の人が普通に過ごす中で武器を用いた争いが当たり前に行われる近未来が舞台。
余命100日宣告を受けた主人公が、その100日をどう生きていくか。陰ながら思いを寄せる戦いに身を置く女性に対してどう関わっていくか・・・という内容でした。
週一回の稽古を9回行っただけで素人同然の人でもここまで素敵なお芝居ができるようになるというのはやはり主催の竹村さんの力量だと思っています。
計14名の身体の特性や個性を見抜き、それぞれが輝く殺陣やアクションを当て書きされており、とても見ごたえがありました。
大人になってから中々新しい事へチャレンジする、ましてや人前で発表するという機会はまず無いですし、それを皆堂々とそれぞれに与えられた役を演じきっているのを拝見し涙が止まりませんでした。
勿論稽古期間や時間、回数を増やせばもっと素晴らしいものが観れると思いますが、まずはこの短期間で30分あまりの作品を完成させ、無事上演し切った事に拍手を送りたいです。