満足度★★★
あれもこれももったいない
まず、大がかりな装置はイイが、演技エリアがカスパールの幽閉された部屋(?)である舞台中央に集中してしまうのがもったいない。時々客席通路を使ったりもするのだから、それをもっと発展させればイイのに。
さらにその装置ゆえの(ってコトではないんだろうが)広い会場だけに残響が多く、そのために早口の台詞が聞き取りにくい、どころか時として聞きとれないのは残念…いや、それを通り越して致命的。(これは遭遇したこりっちゃーtさんと表現まで含めて一致) あれこれコアなネタや言葉遊びを盛り込んでいるのに聞き取れなければ意味ないじゃん。
が、カスパール・ハウザーからスタートして、連想ゲームのように次々といろんなキーワードに続いて発展して行くのは、話をしながら「ちなみに…」「そういえば…」などと脇道に逸れて本筋になかなか戻らないことも少なくない(爆)「スキゾ型」のσ(^-^) には好みのスタイル。
逆に言えばストーリーを追いかけようとする「パラノ型」の方には不評だろうが。
また、その発展するネタの数々もかなりコアで、冒頭の某歌姫の「メリクリ」の外国人アーティスト(韓流か?)による日本語カバーネタからすでに観客が置いてきぼり気味。
以降、例えば「考えるな、feel!」(前半が日本語で後半が英語という使い方は初めてだな)はともかく、イマドキ O.J.シンプソンなど出されてもワカるのは3割以下なのでは? 的なネタ満載。
そんなコアさ(爆)ゆえ「元ネタを知らなくても面白いが知っているとより楽しめる」ならまだしも、「元ネタを知らないとワケがわからない」のではないかという危惧まで持ってしまったくらいで…。(もちろんσ(^-^) はほとんどワカったクチ(爆))
「観る人を選ぶ」芝居かも。あ~、モロモロもったいねぇ…。