満足度★★★★
舞台の始まり柴幸男の演出欲を制限し、役者の熟練された力で戯曲の強度や面白さをみせることを優先させたリーディングで、別役実の不条理な世界の面白さが純粋な形で楽しめる。けれど今作はリーディングとして完結されているというよりも、戯曲が役者によって立体になる、舞台の始まりの時間として位置づけた上での最上の形を模索した結果のようで、今後、最終的には身体動作を含めた三次元舞台作品へ展開していくことをどこか期待させる。個人的には柴演出がリーディングよりものびのびと発揮できそうなそちらの方が観てみたい。
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2010/05/06 23:34
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