Dramatic Jam 5 公演情報 feblaboプロデュース「Dramatic Jam 5」の観てきた!クチコミとコメント

  • 実演鑑賞

    満足度★★★★★

     珍しくコントのような作品がかなり多い。全9作の内、短編の劇作は2本。コントと捉えた作品が5本、曖昧なのが1本。何れにせよ全体の作品を拝見した印象は、舞台から客席へのメッセージが送られているということであった。(追記3.12)

    ネタバレBOX

     脚本は、ラストの短編・「殺し屋」を除き、総てfebLaboの作品ではないが、基本的には素舞台の板上に必要な小道具総てを準備し極めて短時間で場転を為してゆく。手際の良さは当然のこととしても、各作品の上演順をも含めて見事なものである。
     ところで、電車に乗ればどんな時間帯でも殆ど総ての人が四六時中スマホ画面に顔を埋め、自分好みにカスタマイズされた情報群によって「アイデンティファイ」してでもいるかのように見える。然しホントだろうか? 自ら進んでお1人様情報のみを選択したということになっているのではないか? 街中を歩いていても同様である。歩きスマホ、チャリスマホ、運転スマホを見掛けることは年中である。チャリスマホの自転車に後ろからぶつかられた経験をお持ちの方々もおられよう。こういった危険以外に案外気付かれないのが、先に挙げた自分で選んでいるように思わされているが、実はあからさまな現代資本主義によって選ばされているということに気付かない危険である。これはぶつかられることより自分にとっては恐ろしい。何れの作品の発するメッセージも我々の生きる現代日本に於ける普通の人々の、地に足を下ろし根を張って衣食住総て。即ち生きることの本質が己と社会、世界観の内的一致を同時に満たすことでアイデンティティーを確立し、ポジションを得ているような生き方とは正反対の、殆ど当事者性を喪失し、恰も生きながら幽霊と化したような非当事者性、即ち己が位置喪失及び自主性と自由喪失の危険性を描いているように感じられたのである。無論、その方法は歌舞伎術とでも名付ける他ない演劇独自の形を通して為されている。

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    2023/03/12 03:19

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  • 皆さま
    ハンダラです、追記しました。ご笑覧下さい。
          

    2023/03/12 10:49

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