満足度★★★★★
初日から完成度が高い!
200席以上ある吉祥寺シアターで2階席まで満席。勢いのある劇団の勝負を賭けた公演はやはり違う。初日から完成度は高く、練習が行き届いていることがわかる。役者同士の間合いも絶妙だ。
次男の誕生日を題材に、母親が家出をして崩壊しつつある家族の、なんとか崩壊を防ごうとする涙ぐましい努力と、どんなに取り繕ってもぼろぼろと崩れていく様子を少しデフォルメしながら切なく描いている。
客演陣にさまざまな劇団から味のある役者を揃え、登場人物一人一人がそれぞれ違ったタイプながら全員破滅型という、その役の設定が作品を面白くしている。
役者では長女役の安藤聖が気の強い長女役を好演、素敵だった。また父親役の島田曜蔵が、芝居を支える。この人がいなかったらこの芝居は成立しなかっただろう。