満足度★★★★
生きることに懸命だった時代の匂い漂う
第二次大戦終戦から3年後のパンパン宿を舞台にしたいわば「昭和の廓噺」、生きることに懸命だった人々を、時にユーモラス、時に切なく、時にはあたたかく描いて「時代の薫り」が濃厚に漂う感覚。
前回公演『冬の鼠』(08年5月)と同じ有本貴博の作によるもの(ともに初演は未見)で、骨太・硬派なタッチは変わらないものの、前作が記者たちによる「男のドラマ」だったのに対して本作はどちらかと言えば「女のドラマ」で、そんなところは対照的かも?
パンパンたちそれぞれの生き様を見せ、最終的には柔らかに着地するかと思わせておきながら突如悲劇に転じ、突き放すように終わるのは衝撃的で、そのハードさゆえにカーテンコールもなく、客席の大半はボー然、みたいな。
が、σ(^-^) にはいわゆる新劇系の団体が上演する翻訳もののラストと似たニオイがして懐かしい。
それにしてもスネークオルフェノク、ガオブルー、元・OPD なんてキャストとは…(ってソレがワカるσ(^-^) がヘン?(爆))
で、3年半ぶり(通算7回目?)に観たナマ武内由紀子、落ち着きというか円熟味というかが加わって、ベテランの風格まで付いてきたような…?
ま、アラフォーとして年齢相応なのかもしれないが…。