満足度★★★
バラエティ・ショー
前半は日本舞踊とHIPHOPの二人組、すたいるずの作品をいくつか。前に一度見ているので、内容はほぼ予想の範囲だったが、やっぱり見ているうちにニヤニヤしてしまう。同じ音楽、同じ振りで踊っているのだけど、日舞の動きには微妙なタメがあるようで、同時に踊りだすときでもわずかに遅れ気味になる。その辺のズレがHIPHOPとの対比でよくわかった。本人が真剣に踊れば踊るほど、組み合わせの突飛さがますます際立って、日舞の堅苦しさが一気に溶けてしまうところにカタルシスがある。そんな可笑しさ。
後半はいろんな分野からゲストを招いて、主にミュージカル仕立てのバラエティ・ショーを展開した。ミュージカル「コーラスライン」のオーディション形式を借りて、ゲスト紹介をしたのがうまいやり方。
笠井晴子はコンテンポラリー・ダンスの人で、先日の近藤良平の作品にも出ていたという。
岡本摩衣子はミュージカル「アニー」に出演したことがある。歌唱力のある人。
西川一右は日本舞踊の一派、西川流の若手で、すたいるずの花柳輔蔵の仲間。
片山"danny”茂樹は氷川きよしのステージでバックダンサーを務めたりして、すたいるずの古賀崚暉(りょうき)と同じくHIPHOPのダンスもこなす。
ウエストサイドやら雨に唄えばやらオペラ座の怪人やら、有名なミュージカル作品の名場面をいろんなアレンジで見せてくれた終盤が特に楽しかった。
雑貨屋のドン・キホーテで売っていたという電動式の笑い転げる虎の人形。これが思わぬ効果を発揮して、人間の演技を喰ってしまうくらいの絶大なインパクトがあった。