三五大切 公演情報 花ざかりのオレたちです。【公演終了しました!】「三五大切」の観てきた!クチコミとコメント

  • 満足度★★★★★

    学生プロフェッショナル
    学生演劇最強軍団登場。
    さてそれでどのように学生演劇の脅威を知らしめるのかと思ってブログをみてみたら、どうやら配役をローテーションでやるということらしい。
    ふうん?といまいちピンとこないでいたのだが、その狙いは実際観ればなるほど納得。
    なんたることか、配役がローテーションだということを全く感じさせないクオリティ。
    毎日配役を替えていてなおこの完成度を維持しているというのならば、演出が描く譜面の精確さと、役者一人一人の技術の高さが苦なく想像できる。これは確かに驚き。学生表現につきものの若い・青い・無鉄砲なんてどこ吹く風、なんてしたたかに力強く脅威を醸し出すのだろう。
    内容は原典があるものの、キュキュッとかわいく凝縮&省略する部分とぐっと引き延ばす部分の緩急激しい魅せる脚本と演出で、能・狂言舞台にもリングにも見える小さな四方型舞台の空間を自由自在に切りつなげていく。演出さんパンフに落語の方面もやっていたと書いてあったのが納得の噺っぷり。古くさくなく、かといって全部現代風というわけでもない、「いい感じ」の古典具合。
    固定の役にかかりきりでないためか、演技の中にも各々のカラーを見せる余裕のある人は少ないように見えたが、それはまあしょうがないのかな。
    革新的というほど強烈なインパクトは感じなかったが、古きものに新しい感覚をグイグイ縫い込む、正攻法真っ向勝負の潔さが成功している舞台。
    何より、客に観せるものを作っているという彼らの高いプライドをビシビシ感じることができたのがよかった。
    パンフでは思い出作り程度の演劇をしている学生に発破をかけていたが、プロでやっている中途半端な劇団への発破にもなってくれたらいいと思う。
    この公演で足場の強固さは充分観せつけてくれたので、次回以降何を観せてくれるのか、非常に期待が持てる。
    しかし次回よりも、まず今回二度以上観なければ真に脅威を味わう事ができない気がするので、都合がつけばもう一度観に行きたい。
    事前の全日程配役表みたいな情報は出てないのかな。

    0

    2010/03/25 02:51

    0

    0

このページのQRコードです。

拡大