実演鑑賞
満足度★★★★★
公演初日「キレナイ」を観劇。久々に1シチュエーションの人間交差点な人情喜劇を観た気がする。もう一作が保育所が舞台というのでこれを川崎(南部)の街を背景に浮かべながら観るのかな、と想像して劇場へ赴いたのだが、美容室が舞台のこちらは幸区の住宅街の’(自分の知ってる)店を思い浮かべて見ていた(客が少ない設定だったせいもあり?)。
役者の顔がはっきり見えるのが良い。伏線は気持ち良く回収、程よく「あり得ず」、程よく「リアル」の塩梅も良い。役者がキャラにはまり判りやすく楽しく見せるが、ハッピーエンドのお話の端々に現代日本の断片が覗き、リアルな困難に人物を向き合わせている。いい人しか出て来ない系の小さな物語だが、意外に人間のアトモスフィアが舞台に生まれ、自分にはジャストであった。