実演鑑賞
満足度★★★★★
鑑賞日2023/01/21 (土) 18:00
高橋源一郎の小説を原作にして2018年に初演された作品の再演。初演は観てるが、小説は未読。実に面白い!観るべし!4場。45分,37分,33分,20分。
それぞれ北村透谷・正岡子規・二葉亭四迷・夏目漱石の葬儀に文壇の人々や市井の人が集まったという設定で展開されるマジと笑いの混じった物語。それぞれの没年は1894年・1902年・1909年・1916年なので20年ほどの物語と言うことだろうか。その間の新しい日本語、すなわち、いわゆる「言論一致運動」の展開を描いて、面白く、かつ、考えさせられるところもしっかりある舞台になっている。多才な役者陣を集められる青年団ならではの舞台と言えよう。ただし、すべてのネタに反応できるのは、相当な教養が必要だろう(私も全部分かっているとは思えない)。
台詞の中に「新しき」を「あらたしき」と読む場面があり、ああこの時代はまだ音位転換は起こっていなかったんだな、と思った。