さなぎになりたい子どもたち 公演情報 演劇集団 Ring-Bong「さなぎになりたい子どもたち」の観てきた!クチコミとコメント

  • 実演鑑賞

    満足度★★★★★

    ヤングケアラーやシングルマザーといった現代的な重たいテーマを、暗くなりすぎずに深く考えさせてくれた
    子どもにとっての自分の人生ってなんだろう⁉️
    今年最初の舞台は最高の滑り出し
    キャストはベテラン勢が多くさすがという感じ
    ほとんどは中学校の保健室に使われるセットも、上手く回り舞台にして効果的に舞台転換していた
    一応ハッピーエンドで重たいテーマも暗くならずに劇場を後にできた

    ネタバレBOX

    加藤凛(15)3年2組、クラスで浮いている劣等生
    母が精神に障害を持つヤングケアラーであることがわかってくる
    母はシングルマザー、3年前から祖母が同居して1日中働きに出ながら3人家庭を支えている
    凛は高校には行かず働いて一家を支えようと考えている
    渡辺天音(15)3年1組、表情が見えない優等生
    両親は離婚している、経済的には裕福でPTA会長の母は学校にポルシェで乗り付ける
    実は小さい頃から母に怒られ通しで、その意に沿ったことをさせられ続けてきた
    ふたりはボランティア部の(天音の義弟のいる)隣の保育園の園児たちのためのかぶと虫を育てることを通じてお互い唯一の友人となっていく
    生徒にはもう1人、舞台には現れないが重要な存在である陸上部のエース青木くんがいる
    彼はプレッシャーから拒食症になってしまい、高校のスポーツ推薦も棒に振る
    卒業式の日に飛び降りようとするがふたりを中心とする人々に止められる
    天音は母の希望する高校ではなく、理系の優秀な高校に受かる
    凛は高校に行くことを決意し最後の枠に受かり、発表を一緒に見に行った天音と共に道子先生に報告に来るところで終わる
    教員側は
    野村道子(58)ベテラン養護教諭だが新任でボランティア部顧問を押し付けられる
    生徒たちに「ちょっと熱血」と言われる通り、優しく熱心に生徒たちに向き合っている
    高岡美穂(38)先任の養護教諭、元看護師でその頃付き合った妻子ある医師の子を身籠っている
    強い意志で産もうとしているが、凛の母親をめぐる校長の発言に強く反発して休んだりする
    辞めた後に卒業式にやって来るが、青木くんの騒ぎの中で産気付き救急搬送される
    その他旧弊依然たる校長や、有能だがその片棒担ぐ天音の担任で陸上部顧問、仕事があっても保育園のお迎えにさっと消える凛の担任、地獄耳で豪快な給食のおばちゃんなどが登場して重層的に話が進んでいく

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    2023/01/21 11:32

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