富士見町アパートメント 公演情報 自転車キンクリーツカンパニー「富士見町アパートメント」の観てきた!クチコミとコメント

  • 満足度★★★★★

    Bプログラムには文句なし!
    今日も、セット券で、先日と同じ席で、またアパートの壁が正面でした。(笑)
    それに、観る前は、Bプログラムの方が、個人的不安が大きかったのです。「モスラを待って」で、途中退席したい程だった作家さんの作品やら、テレビで観てあまり好きでない若い俳優さんがご出演だったりで…。
    ところが、どっこい!観てビックリ!どちらも、文句ない上出来作品でした。
    Aプログラムしかご覧でない方には、是非、こちらもご覧頂きたかったと、人事ながら、とても残念無念です。
    4作の好きな順を書くと、「リバウンド」→「ポン助先生」→「魔女の夜」→「海へ」となります。今回の鄭作劇には心酔しました。

    そして、4作観て思うのは、やはり、鈴木裕美さんは、日本でも屈指の名演出家だということ!
    今後は、食わず嫌いはやめて、裕美さんの演出舞台は、欠かさずに行こうと決めました。

    ネタバレBOX

    「リバウンド」…もう、幕開けから、心を鷲づかみされました。シュープリームスさながらの、かなりふくよかな女性3人のコーラスグループが、コンサート会場に出向く直前の衣装姿の部屋。そこで、稽古がてら歌い踊る三人の姿の楽しげな様子に、歌い終わると、客席から満場の拍手が沸き起こり、あー、ホントに彼女達のコンサートに行ってみたい気分に。それが、暗転後は、一転、数年後の、引越し荷造りに余念のない、ジャージ姿の場面に変わり、その転換の鮮やかさに、心の中で喝采を叫びました。何と言っても、3人の太めコーラスガールを演じた、平田さん、池谷さん、星野さんの、チームワークの良さと、体を張った演技表現の見事さに、感服!
    秀逸な人間模様を活写した脚本、心得た才気溢れる演出力、体に反比例するような細かい心象表現の見事な3人の女優陣と、3拍子揃った素敵な舞台作品に、本当に、心打たれました。最後のシーンが、これまた素敵!弥生の携帯着信メロデイが、嵐なのも、とっても受けました。そのことに、誰も突っ込まないのが、実に気が利いていました。

    ポン助先生」…マキノさんの作劇は、やはり終始安心して、観ていられます。
    山路さんは、こういうお芝居の時の見慣れた演技パターンではありますが、巧いから、いいんです。山路風味のポン助先生、大好演!会場から度々心地良い笑い声が生まれるのは、山路さんの遊び心溢れた好演のお陰。この方がいれば、どんな芝居でも、一定基準をクリアされる、なくてはならない名役者さんだと、改めて惚れ直しました。西尾まりさんは期待通りの、素敵な演技。そして、心配だった、黄川田さんも、田舎出の若手漫画家を、なかなかに体現されていて、ほっとしました。きっと、前回の舞台で、裕美さんのお陰で、演技開眼されたのでしょう。これからは、彼のご出演舞台も、安心して観に行けます。

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    2010/03/13 21:15

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