実演鑑賞
満足度★★★★
鑑賞日2022/11/01 (火) 18:30
いうまでもなくテネシー・ウィリアムズの代表作のひとつだが、この作品を日本で最初に上演したのが文学座でありヒロインのブランチ役は同座の杉村春子の当たり役ともなった。
後年高齢となった杉村自身を始め、文学座の多くの関係者が「ブランチ役を杉村から太地喜和子にバトンタッチしたい」と熱望していたというが、その矢先太地が事故死したというエピソードも残っている。
映画版のスタンリー役は舞台で演じていたマーロン・ブランドが起用されたが、これが彼の映画デビュー作になり、妹・ステラ役も映画では同じく舞台初演時のキム・ハンターが演じたのだが、彼女は後年オリジナル版の「猿の惑星」シリーズのチンパンジー・ジーラ役の方が有名になってしまった。
閑話休題。今回は2019年に「ガラスの動物園」を新訳した小田島恒志と演出を担当した高橋正徳が新キャスト・スタッフとともに創造した新たな「欲望という名の電車」だ。
ブランチ役の山本郁子も良かったが、何と言ってもステラ役の渋谷はるかが素晴らしかった。