実演鑑賞
満足度★★★★
うつくしくて不気味。逃げても逃がそうとしても、ずっと足元をとらわれている、乾いているけど粘着質な不気味さ。
物語というよりも、物語を軸として、呪いよりももっと身近で、身近であるがゆえに気づきがたいもの…そういう概念のようなものを表現していたように思う。
ホラーのような怖さではなく、言われなきゃ気づかなかった臓器のしみの気配に気が付いてしまって、それでも目では見えないのでじわじわとこわい…そういうこわさがあった。
美術の素っぽさと、統一感のある色味の衣装をまとった人体のうごめきが、非常にマッチしていて美しく絵画のようで、おそろしいけれども目が離せない景色だった。