実演鑑賞
満足度★★★
激情キネマ舞台『生きることから逃げないために、あの日僕らは逃げ出した』という源から派生した集団演じるフライヤーには、囚人服姿の登場人物たちが描かれている。無論上演中、何度か呟かれるように「僕たちは笑う為に、泣きながら生まれて来た」という美しいフレーズに結晶するリリックな部分が無い訳ではないが、脱獄を試みて失敗し続ける姿を描く今作から感じるのは、諦めないことは評価するにせよ、失敗から本質的な教訓を学ばず敗北主義に甘んじ真の対決を避けようとする甘さと決意性一般で総てを曖昧化しようとしている意志である。真の戦いは、論理による勝利を確実にし、当初の計画を実現するものである。その辺りを勘違いしてはいけない。華3つ☆