カラーボール野球、死ぬ気で。【御来場ありがとうございました。】 公演情報 早稲田大学演劇倶楽部「カラーボール野球、死ぬ気で。【御来場ありがとうございました。】」の観てきた!クチコミとコメント

  • 満足度★★★★

    早慶戦のごとく熱く!
     エンクラ+てあとろ50’という早稲田演劇の本流に慶応から創像工房 in front ofが武者修行にやってきたというような公演。その結果、エンクラの流れをくみながら、どこかゴジゲンチックな熱さを持った面白い公演となった。

     作演は今回が初の奥村徹也。一回きりの演出だそうだが、それだけこの作品に賭ける情熱はすごく、高校の野球部を舞台にして熱い熱い男達のドラマを創り上げた。一見、ROOKIES(ルーキーズ)もどきだが、最後までヒーローになれない男達のプライドと劣等感が表裏一体となったような青春像を見事に表現している。

     役者では慶応から来た島田真吾、村上淳也がさすがに渾身の演技を見せた。エンクラ勢ではいのっち役の藤本大将と、マネージャー役の佐藤あい子がいい味を出していた。魅力的な役者に育ちつつある。将来が楽しみだ。

    ネタバレBOX

     全ての役者が本当の体当たり演技、全身汗だく、傷だらけになりながら熱演していくさまは、まさにこれこそ高校野球だと感じた。野球部の部室を表す舞台がどんどん荒れていく。ワンステージが終わった後、次のステージへの準備がどれだけ大変かと思うが、そんなことおかまいなしに、1回ずつ全力投球していく姿がすがすがしい。

     また、役者にとってもこれほど体力を使う芝居はないだろう。1日2ステージをやることが、信じられないほどの熱演だ。若さとその裏返しの焦燥感、そのいらだちをこれだけストレートに見せてくれる芝居はなかなかない。役者全員にお疲れ様と言いたい。

     ただ、視力を失っていったのりちゃんがその後どうなったのかはとても気になる。そこだけはフォローをしてほしかった。

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    2010/02/15 00:42

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