鑑賞っつうより観戦「当てられ書き」ってのはとても面白い企画で、役者からすれば作者に対して嗜虐的な気分になれるし、作者からすれば自虐的な腕試しとなる。だが上がったのはこの台本である。作者はしてやったり、役者の大半は懲りただろう。舞台は終始狂躁的なテンションに支配されていたが、あれは作者と役者、自虐と嗜虐のせめぎあいゆえである。双方がヤケになっていると言ってもよい。たぶんこれを「作品」として真正面から受け止めるのはまちがった鑑賞態度で、谷賢一と俳優陣の対決を観戦するつもりで臨むのが正しいのだと思う。谷賢一の勝ち。
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2010/02/07 22:27
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