映像鑑賞
8月公演をこのタイミングで配信、とは「しびれ雲」動員に繋げようという術策か。だとすればこっちは自信作って事で警戒は及ばぬ。が、知ったのが終了間際であったので、一度観た後もう一度堪能しようと思ったが二度目の途中で終了となった。がそれでも満足。こいつは秀作だった。日本人は湿った笑いを好むがケラ、大人計画は乾いた笑いを行くと明言する存在。その「笑い」を生業にする昭和の一座を舞台に繰り広げる人間ドラマ。笑いは小道具であり主題でもあり、ドラマは喜劇調を取り入れながらも至って大真面目、各々が波乱の人生と言えるが特殊な存在として描いていない。町の片隅の人間模様と解しても誤りはない。ただ真剣に己のテーマ、「笑い」に向き合う人間共を見詰める眼差しがある。胸を掴まれるものがあった。