満足度★★★★★
ハイパワースピードテンション復讐劇+山梨
大好き。脚本、演出、役者なにしろ全てにおいて勢いよく馬鹿馬鹿しい。
郷土物語宣言第一弾と称し山梨を独立国家にしちゃった脚本の謎な勢いあふれた馬鹿馬鹿しさだけでも相当なものだが、計20人強の若く激しい役者それぞれの基礎演技・身体能力の高さが、その脚本のを立体的に引き出していて見事。
特に群像のハーモニー加減が馬鹿馬鹿しさという観点から統制された様はカタルシスさえもたらす始末。オリジナルなセンス光る役者も多くて、観ていて飽きない。
物語の中で起こってる事実だけを冷静に追っていくとこんなブラックな話はないのだが、観ているとむしろ爽快な気持ちにさせられる。ラストはポジティブな意味で「うわああああ」と唖然(そして呆然)。
大学関係者が多いせいなのかよくわからないがなぜか客席は終始シーンとしていて観劇する場としてとても居心地が悪かった。自分はディティールからなにから見事ツボに入り堪えきれずグフグフ笑いっぱなしなのに、耳から入るのは自分の笑い声だけ。その悲しさったらなかったので、よほど「面白くないの?!」と問いただしたかった。
めちゃくちゃ好きなんだけどなあこういう芝居。