満足度★★★★
抜群の安定感
北関東にある売れっ子女流マンガ家の自宅兼仕事場で、打ち合わせを始めようにも肝心のセンセイの行方がわからず、アシスタントたちや編集者(+α)が彼女を待っている一夜(+回想シーン)に垣間見える人間関係…な物語。
全体の印象はジックリ基礎固めをしたシッカリした土台の上にガッシリ建てられた堅牢な建物の如く抜群の安定感あり。
邸内の3つの部屋をうまく組み合わせた装置の中で描かれる時折ドス黒いものが噴出する「女の園」、各人物もそれぞれ個性が際立って存在感があり観応え十分、的な。
また、回想シーンとのクロスのさせ方も巧みで、5年前や10年前の場面ではちょっとした違いだけなのにちゃんとその期間分若返っているのも見事。
さらに、センセイの状況を明示せず、しかし推測させるに十分なヒントを与えて各人の想像に委ねて終わるのも余韻が残って面白い。(賛否あるかもしれんが…)
こりゃあ次回以降にも期待だな。