美しいヒポリタ 公演情報 世田谷シルク「美しいヒポリタ」の観てきた!クチコミとコメント

  • 満足度★★★★

    夏の夜の夢をうまく取り込んだなぁ
    『夏の夜の夢』との関係をどう見せてくれるのかということが、一番気になっていたのだが、それがなかなかいい感じまとまっていた。
    会社内での、口語劇的な部分の会話の雰囲気もなかなか良かったし。

    ネタバレBOX

    前半に繰り広げられる、女子社員&派遣社員(バイト?)たちの会話は、「なんかそれ本当にありそうだ感」に満ちていて、面白かった。
    いかにもテキトーに仕事をこなしていたりする人がいたり、仕事よりも恋愛だけが気になっていたりと、オイオイと思ってしまうのだが、それが、「なんかそれ本当にありそうだ感」に満ちていたのだ。

    そして、後半、携帯の中の仮想世界と『夏の夜の夢』と現実が混在してくるあたりから俄然面白くなってくる。そのセンスがなかなかいい。

    『夏の夜の夢』のエピソードをうまく盛り込んで、恋愛喜劇(コメディというより喜劇かな、ニュアンスだけど・笑)になっていた。
    大笑いするところはないのだが、くすりくすりとなってしまうところがいくつかあった。
    社長夫人がロバに恋するという展開も、伏線が利いていたし、ああ、なるほどそういうことだったのかと納得させてくれた。

    現代のいたずら妖精は、コンピュータのエンジニアなのね、なんて思ったり。
    恋の話は、たとえ携帯ができても、何百年前と変わらないし、メールや携帯ができてロマンスがなくなったなんて劇中では言ってたけれど、それもやっぱり変わらない。不倫も恋の鞘当ても変わらない。
    ラストのパックの台詞も利いていたし。

    ダンスシーンはいくつかあったものの、どうも狭さのせいか、身体の伸びのようなものが感じられないのが少々もったいなかった。
    イスを使ったような動きが一番合っていたように思えた。
    ここは、思い切って、身体が密着するぐらいにぎゅっと全員がくっついてダンスしたほうがよかったのではないかと、素人の私は勝手に思ったりした。

    下北沢・楽園の変な柱のある空間をすべてうまく活用していたのもナイス。
    柱の陰もうまく使っていたし(劇場に入ったときに、段ボールが積んであったので、オイオイこれは片付けないのか、と思っていたがそれは舞台用だった・笑)。

    ただ、ラストは社長の不倫がわかるというものだけど、単純に余興の馬のダンスを全員で踊る、なんていうのでよかったような気がした。
    もちろん、その大騒ぎの中で、社長の不倫がうっすらと見えてもいいのだが。

    今回の公演とは関係ないのだが、他劇団のフライヤーを上演前に壁に投影するのは、上演までの退屈な時間を過ごすのにはとてもいいアイデアだと思った。
    折り込みを行わないというのは大英断だと思う。賛否両論があるとは思うが、確かに置いてあれば十分な気もするからだ。ほしい人は持って帰ればいいというものだから。
    しかし、逆にこ公演のフライヤーは、たまたま本多劇場に置いてあるものを手にしたのだが、そうしなかったら、まったく手にすることはなかっただろうと思うのだが・・・。

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    2010/01/16 05:35

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  • きゃるさん

    コメントありがとうござます。

    >私も予約後に本多劇場に行ってたまたま本公演のフライヤーを手にしました。

    やはりそうでしたか、無駄なフライヤーは問題ですが、情報が観客に届きにくくなるというのも問題ですね。

    2010/01/20 16:13

    アキラさま

    >今回の公演とは関係ないのだが、他劇団のフライヤーを上演前に壁に投影するのは、上演までの退屈な時間を過ごすのにはとてもいいアイデアだと思った。
    >しかし、逆にこ公演のフライヤーは、たまたま本多劇場に置いてあるものを手にしたのだが、そうしなかったら、まったく手にすることはなかっただろうと思うのだが・・・。

    同感です。私も予約後に本多劇場に行ってたまたま本公演のフライヤーを手にしました。

    2010/01/18 20:36

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