西遊記前戯 公演情報 スキマニ「西遊記前戯」の観てきた!クチコミとコメント

  • 満足度★★★★

    妖怪・化け物DAYその2
    ダークな「リアルタイプ西遊記」、σ(^-^) の知っている門肇作品は SPIRAL MOON への脚本(多数)、パーマ企画での作・演出(2作)、映画『隣人13号』の脚本、とそれぞれテイストが異なっており、今回は「強いて言えば」の限定条件で『隣人…』に近い感覚か。
    石から生まれたがあまりの悪行ぶりに釈迦によって封印された孫悟空が、500年後にその封印を解いた玄奘三蔵に同行することになり、猪八戒や沙悟浄と出会い「3人のお伴」が揃うまでを描いたもので、悟空、八戒、悟浄を「化け物」として扱っている(あるいは彼らの化け物としての面を強調している)のが新しい。
    また、白塗りや隈取りという見た目だけでなく、台詞回しや感情表現などにも歌舞伎&アングラのテイストをたっぷり感じる。
    で、歌舞伎ってば今でこそ伝統芸能という格調高いもののような扱いだけれど、発祥の頃は思いっ切りアングラだったワケで、そんなことに気付いたりもできて楽しからずや。
    もちろん京劇っぽい雰囲気もあるし、「ちゃっぱ」のような、あるいは韓国シンバルのような打楽器も使うので東洋系無国籍な感じか?(はたまた上々颱風チックとか?(笑))
    さらに悟空のアタマの輪っかがキリストがゴルゴダの丘へ向かう途中にかぶせられた棘の冠のようなデザインなのも面白い。(「確かに痛そう」ってコトだけではなく(笑))
    他に、内容的には悟空の息子が見た目は石ながら実は生きていて仏の道に帰依した者だけがその声を聞くことができるなんて設定、表現的には「釈迦の掌」関連でそれぞれの指を役者が演ずるなんて手法が印象に残る。

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    2010/01/01 21:38

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