満足度★★★★
不条理感・不思議感・脈絡の無さを表現
学生時代にワンゲル部だった男達、そのうち1人は当時紅一点でマドンナ的存在だった女性と結婚しており…という同じ設定(と世界観?)での短篇連作(続きものではない)、漱石の「夢十夜」同様各編とも夢の中のあの不条理感・不思議感・脈絡の無さなどをうまく表現しており、第1話のラストのゾクッとする感覚、それが登場人物の見ていた夢ということで始まる第2話で姉と妹が入れ替わる(ちょっと違うが:ロベール・トマの『罠』も連想)フシギさなどが印象的。
また、途中に出てきた「百年」「竹の花」というキーワードだけでもニヤリとしたくらいなので、あのラストにはほとんど狂喜乱舞。いやぁ、鮮やかだったなぁ。キレイに入ったパンチでノックアウトされたような感じ?