ロミオの代わりはいくらだっているし、ジュリエットの代わりだって腐るほどいる 公演情報 掘出者「ロミオの代わりはいくらだっているし、ジュリエットの代わりだって腐るほどいる」の観てきた!クチコミとコメント

  • 満足度★★★★

    追い求める相手は誰?
    少し(もしくはかなり)世間の常識とはかけ離れた人々が織り成す緻密な会話劇。
    60分のショートストーリーではあったが、見ごたえは十分あった。

    ネタバレBOX

    妄想癖のある男、自臭症が原因で引きこもる女、価値のないものを売りつけられる男、シャブ中の男、赤の他人を自らの子どもと思い込む女性などなど、登場人物はどこか精神に以上をきたしたものばかり。
    彼らに共通するのは自分本位でありながらも他者に依存してしか生きることができないことである。
    シェークスピアの「ロミオとジュリエット」は唯一無二の存在としてお互いに相手を追い求めるが、本作で描かれる登場人物は、お互いに依存しなければ自分を保つことができない者ばかりではあるが、相手は必ずしも唯一無二の相手であるこまでは求めない。
    つまり、相手は(極論するば)誰でもよいのであろう。
    この点を「ロミオとジュリエット」の物語と比較させる構図はたいへんおもしろい。

    当劇団の今後に大いに期待したい。

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    2009/12/17 20:29

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