満足度★★★★
蜷川演出で、この出演俳優陣!もちろん見ごたえありました!
いまや古典中の古典、数年前に俳優座で観ましたが、
まさかの蜷川演出で登場。
しかも、このメンツでは観ないわけにはいきません。
上演台本から一部作り直したという内容で、
これだけのベテラン俳優の丁々発止の演技合戦は、
さすがに、見ごたえありました。
改めて見直すと、自分はやはり、気の弱い2号や
ころころ意見の変わる12号に近いなぁと、
つくづく思います。
主人公になる8号はあまりに正しすぎて近寄りがたい。
さて、今回は、囲み舞台で、特設のベンチ席あり。
せっかくだからなるべく近くで観たかったので、
わざと平日でベンチ席指定で先行予約しましたら
見事最前列でした。
ほんの目の前でこれだけの俳優さんたちを目の当たり
にして大迫力!
しかし、真横(長方形のテーブルの短辺のほう)、
陪審員1号の真後ろだったので位置的につらかった~。
8号中井さんの正面ではあるけれど。
囲み舞台ではあっても、本来の正面がやっぱり正面。
いいシーンは後姿をみることになってしまうのは
ちょっと…。
そして、3号と10号の偏見、強引な頑固さで興奮し、
エスカレートして感情が爆発するまでの過程が少し
説得力が弱かった気がしました。
55年前の制作当時と、今の観客の考え方・差別意識
に大きな差があるため、難しいのかもしれません。
来年1月、「十二人の怒れる男たち」のタイトルで
俳優座劇場プロデュースでも再演されるので、
必ず観ようと思っています。