海に浮かぶメトロポリス 公演情報 とくお組「海に浮かぶメトロポリス」の観てきた!クチコミとコメント

  • 満足度

    ベクトルが揃っていない
    実在の「軍艦島」をモチーフにした、架空の炭鉱閉鎖話でしたね。
    島での生活、仕事、去る者、残る者。様様なエピソードが積み重なって、
    閉山という終末に向かって行く筈が・・。なんか盛り上がらない。
    細かい小ネタでは笑わせてくれるし、時々心に残る台詞も入るんだけど。
    テーマや時代、社会や会社、各々の人物や人生の背景など、掘り下げ方が足りない気がしました。残念

    ネタバレBOX

    チラシ(江ノ島かな)よく出来ていて興味惹かれました
    どうせならこれも芝居に入れて、
    班長に「ここへはもう二度とこないけど、時々には皆と外から島を眺めるよ。」とか何とか言わせたら面白くなったのに。

    で群像劇(だったのかなぁ)にせず、班長の心理の描写を主軸において、
    穴掘りしか知らない。外の世界で、どう生きていくのかイメージが掴めずわからない。だけど班の仲間が、こんな俺でも頼ってくる。弱くは見せられない。人種差別に対しても長いものに巻かれた行く自分が嫌だ。でも心の底では、いろいろ諦める自分が解る。もどかしい、だから島を出る時、思いの丈を何かにぶつけたい。(徐々に気持ちが変わる話を繋げていって)
    って、テーマ明確にしてエピソード積み重ねてみれば
    良かったのではないだろうかと思いました。
    で、自分や仲間含めて、やれるだけの事はやったんだから。
    「もう二度と、ここには来ない。」という台詞に重みが増しませんかね?

    オープニングの映像、ライトの影が3つ入り込み、見苦しい。
    映像の上下狭くすれば解決出来たと思うが。劇中の映画は、そうなってたし。

    ロボット「ツトム」君が、あたりまえにいる世界なんだから、
    ケータイあっても、おかしくないが。島からの外線は会社管理のレトロな電話機だけで、コインは専用トークンで、会社側より支給される。それも仕事量に応じた数が、とか。台詞で会社が外線をモニターしてるとか言わせたり。同じ会社の製品で、炊飯器が弟だったりして、小ネタに使ったほうが世界観を説明し易かったかも。

    インパクトのあった入浴(銭湯)シーンは1回で充分です。裸体を他で見せたければ、ラストの神輿担ぐシーンで、褌にでもすればよかったと思う。

    他役演じるなら、衣装はキチンと着替え。ポイント強く観客にアピールするべきですね。刑事なら、あの時代風に考えると。ハンチング帽子かぶらせるとか。バンダナとかマスクとか、方法はいろいろありますよね。

    さて、巻き戻してオープニング。闇ナベ芝居は楽しめたが、観客に見せようとしない所は大失敗ですよね。最前列の方々は見れても、後ろの観客は置き去りです。人に見せると言う芝居の本質から大きく離れていると言わざるを得ません。楽屋に小道具が増えるの大変でしょうが、テーブル使うべきです。椅子は場所のとらない三脚椅子などでOKと思いますが。(せっかくの山盛りご飯面白かったのに、よく見えなかった)

    女装のスナック表参道は、「癒せよ!」台詞が感動できたが、店の名などの導入の仕方がダメ。電話受ける台詞で店名とか、客に伝えるべきです。

    一番ちぐはぐだったのは、俳優の舞台挨拶から野球への流れです。ネタかと思ったら、スカウト話繋がってたんだ。とっても変。野球芝居いらないです。

    ツトム君が海から戻った時、”浮いてきた”って変に感じた。ロボット重いって台詞あったのに・・・。「現場から回収された」とか「海水に浸かりすぎてデータが使い物にならなくなって、使える分使って廃棄処分。」みたいな台詞入れないと。島に置き去りに出来ないと思うけど、どう思いますか?

    ラストも失敗と思う。別れのシーンで暗転して、映像で「こうして島には誰もいなくなった」「ときおり近くの漁師達が、島に明かりが点いてるのを見たと噂するのを聞いた者がいたが、確かめた者はいない。」とか、終わらせた方が締まったと思うが。どうであろうか?

    ついでに、炭鉱と言っていたが。ロボットいるなら、レアメタル採掘の方がリアリティ出るし。合成生産技術が出来て、採掘量も減って採算が取れず閉鎖とした方が、リアリティ出ると思った。です。

    結論として、冒頭の鍋に象徴されいた通り。各人が良いと思って持ち寄った食材も、ちゃんと入れる入れないを選び、バランス取らないと美味しくはならないということですかね。

    アフタートーク聞いて、忌憚無き意見が知りたいんだなあと思ったので、正直な感想、ここに述べます。

    ちなみに、スクリーン。鉱内の四つんばいシーン。刑事ネタや演技などは特に不満感じませんでしたので、星1つ差し上げます。

    自然と涙が出てくるような、感動話に出来なかったのが残念に思う。

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    2009/11/19 02:12

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