期待度♪♪♪♪♪
チェーホフの「かもめ」はもう何度観たことだろう。清水邦夫の「楽屋」、つかこうへいの「熱海殺人事件」シリーズ(殊に「売春捜査官」)と並んで鑑賞回数の多さでは私のBIG3だ。これまでに観た「かもめ」では10年10月のMODE(松本修演出)と11年6月のオクムラ宅(奥村拓演出)、そして17年2月の無名塾(江間直子演出。井手麻渡も出演していた)の3つが大きな印象を残している。
ハツビロコウの松本光生の演出はこれまでの公演でも光を放っており、それだけに昨年3月に予定されていた「かもめ」のコロナ禍による中止は残念でならなかった。125年前に書かれた戯曲が今なお世界中で繰り返し上演されているのは何故なのか—今回のリベンジ公演で松本はそれを明らかにしてくれるだろう。