俺の屍を越えていけ 公演情報 クロカミショウネン18 (2012年に解散致しました。応援して下さった方々、本当にありがとうございました。)「俺の屍を越えていけ」の観てきた!クチコミとコメント

  • 満足度★★★★

    ドラマチックなクロ組/やはり3組観て良かった
    文字通りのラスト公演は「クロ組」。3組の中では一番ドラマとしての
    面白さを楽しめ、もっとも「情」の濃い仕上がりになっていた。
    やはり3組通して観て、それぞれまったく違う印象で、役者が替わる
    だけでなく、野坂氏が演出も変えているというのを実感できた。
    2組、3組と観る人にはやはり割引特典を設けてほしかった。
    劇団としては「複数観てほしい」という意向があるようなのだが、ならば2組4200円、3組6300円のようなリピーター割引があってしかるべきでないかと思う。会場のキャパを考え、コアなファンだけ来ればよいと思ったのだろうか(事実、会場は常連さんや俳優が多く来ていた感じ)。「内容で勝負」という劇団のようだが、料金面のサービスも必要だと思う。
    今回、出演していない加藤裕の発案でふだんのブログとは別に、ボイスブログ「クロッポ」、「銀座でカトウをつかまえて」ブログを自ら立ち上げ、積極的に公演宣伝を展開。出演しない場合は傍観することもできるのに、出演者と同じ気持ちで公演に「参加」。当日はカウンター内でドリンクサービス係を担当するほか、銀座で観客と携帯電話をツールに鬼ごっこを実施するなど公演を盛り上げた。加藤自作のバナナケーキを、鬼ごっこの景品としてプレゼントしたり、場内でも1個100円で販売していたが、料金割引をしないなら、3組観劇者にプレゼントしてもよかったのではと思う。(ちなみに、自分はケーキもちゃんと購入しました。美味)。
    「クロ組」の感想はネタバレで。

    ネタバレBOX

    この組では「本荘」の唐沢龍之介が一番印象的だった。彼の本荘は放送作家としての才能を持ったタイプの如才のないディレクターに見え、人間臭い。
    「東根」の細身慎之介はリストラ候補となる先輩の「技術部長ムナカタ」への思いを3組中最も強くにじませた。「北上」の久米靖馬は明朗な青年を演じ、他の組の若手2人に比して一日の長を感じさせ、台詞に説得力があった(場内スタッフを勤める堀内、松岡の2人の「北上」が後方で久米の芝居を食い入るように見つめていた)。
    本荘、東根、北上の3人の芝居がガッチリ噛み合って芝居に厚みが出た。
    「郡山」の内田晴子は表情の変化が巧く、パワフル。ただ、派手なヘアスタイルはまるで70年代の流行歌手「欧陽菲菲」のようで、女子アナというより
    スナックのママに見えた。「夕方のニュースの花」は苦しい。「深夜枠」でしょ(笑)。岡田梨那の「松島」は鳥羽一郎の歌を歌う場面が3組中、一番ホロリとさせられた。ただ、気になったのは衣装で、赤のチュニックの後ろ裾だけが静電気でまくれ上がり、白のキャミソールがはみ出していたのがだらしなく感じた。
    「三沢」の薬師寺尚子は最も明るく、伸びやかな性格の娘で演じていた。
    ラストシーンで、北上の思いを知り、スタッフパスを持って2人一緒に走り去る
    演出が、この物語の救いとなり、未来へのわずかな希望へとつなげた。

    会場は自由席だが、この回は一部見やすい席が関係者用なのか劇団キープ席になっていた。座りたい位置の席がみつからないのかウロウロしていた客2人にスタッフ(劇団の俳優)が「出演者にお知り合いは?」と声を掛け、俳優名を答えると優先してその席に案内していた。自分が観た他の回ではそういうことはなく、席の選択は早いもの勝ちだったので、露骨に目撃すると気分は良くなかった。

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    2009/10/13 01:56

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