満足度★★★★
アイディアをこらして面白い
江戸川乱歩の「人でなしの恋」を芝居化したもの…とはいえ、主宰がクラシック系の弦楽カルテットを組んでいるだけに、ヴァイオリンとヴィオラが生演奏で音楽を付け出演者の一部もヴァイオリンやピアノでその演奏に加わったりするのが独特。
この7月に観た東京イボンヌの『喫茶シャコンヌ』にもヴァイオリンの生演奏があったけれど、それとはまた違ったカタチ。
他にも一人語りの原作をテキストはそのままに三人語りにすることで単調になることを避けたり、後方中央にある障子戸(左右が微妙にズレているのがまた妖しげ)に映像や字幕を投影したり(2人の人物の衣裳の色が映像と舞台上で逆になっているなんてのも○)、とアイディアをこらして面白く、終演後に時計を見て「あ、やっぱり65分ほどだったのね」と思うも、よく考えたらそうではなく95分あった(=体感時間が短かったので思い込みから開演時刻を勘違いした)ってくらいで。
また、ヲタは昔もいたんだなぁってか、2-Dヒロインやフィギュア偏愛のルーツはこれか、なんて思ったりも。(爆)
まぁ、「ご先祖が殿から賜った由緒ある人形」の方が重みというか説得力というか、そういったモノがあるワケですが…(笑)