満足度★★★
人形への本気。
映像を見てから気になってしょうがなかった箱庭さん。基本的に谷崎が好きなのでそのへんの空気を期待して観劇。演奏と芝居は半分ずつの割合で、開始前からずっと場内でウ"ァイオリン演奏を続けているので気持ちが良く軽く寝てしまう(笑)
夫の愛情が自分へではなく、人形へそそがれていることを確認する妻のシーンが一番盛り上がる。愛人がいるのではないかと夜中出掛ける場面、展開がわかっていてもドキドキするし妻の化身(久堂英明)の喋りでより暗闇が密になる。
後半、人形に嫉妬した妻は人形をめちゃめちゃに傷つけてしまうのだが、それを見つけた時の夫の驚きが控えめに感じたのは、暗いシーンであり表情が見えなく動きも小さかったせいかな。最後死骸になったはずの人形が起き上がって演奏するのだけど、展開に少しぎこちなさを感じました。
音楽担当の人と芝居担当の人と共存するスタイル。映像を障子に映すのが良かった。
印象に残ったのは「手紙を読む者」という役の山田晴久さん。